最高に贅沢な食べ方だと思う、しゃぶしゃぶって
中国の羊肉（ようにく）料理がモデルと言われる「しゃぶしゃぶ」は、薄く切ったお肉を、鍋に沸いたお湯に浸し、サッと通して食べます。「しゃぶしゃぶ」という名前は、鍋のお湯の中で箸でつかみ、肉を左右に振るサマが、衣服等の洗濯をする様子に、よく類似していたもので、洗濯の洗う水の音のイメージ。また薄味の熱いダシのなかでお肉を洗うように泳がせながら食べるところなどから、「しゃぶしゃぶ」のネーミングになったとも言われています。
この「しゃぶしゃぶ」の料理法は、戦後になって、日本人に好まれる和牛を使って一般の人の間に急速に広まって行きました。その特徴は料理法がいたって簡単で、食べ方もお湯を通すことで肉の脂肪分が落ち、コレステロールが溜まらないというというヘルシーな食べ物というところにあります。
from 鳥取 - 84 - 鳥取和牛オレイン55（ゴーゴー）鳥取発！ 美味しさ重視の新基準。 | dacapo (ダカーポ) the web-magazine
「しゃぶしゃぶ」が贅沢な食べ方と言われるには、それなりの理由があります。たとえば「しゃぶしゃぶ」は、肉を先に入れて、後から野菜を入れるものと言われます。この調理方法は、「しゃぶしゃぶ」ならでの贅沢な食べ方に繋がっています。
お鍋に入れるダシにはいろいろあると思いますが、一般的には「ダシ昆布」を使います。この「ダシ昆布」からはうまみ成分である「アミノ酸」がたくさん出ます。この「アミノ酸」とお肉から出る「イノシン酸」が、お鍋の中で混ざり合い、一種の調和をすることで、旨みが一層、高まり、後で入れた野菜にも吸収され、野菜が一層美味しくなるというものです。そして更には肉と野菜を食べ終わった後で、お鍋のだし汁にごはんと玉子を加えて、「玉子おじや」にして食べると、それこそ至福の食事になり、最高に贅沢な料理かと思います。